お薬相談室

よくある相談例を紹介

Q、お年寄りが薬を飲む時の注意点は?

A.副作用や、薬と薬の相互作用に注意しましょう。

【解説】高齢者は薬を代謝・排泄する腎臓や肝臓の機能が低下してきます。そのため、薬が効きすぎたり、副作用を起こすことがあります。かかる病気の種類や回数も多くなり、服用する薬が増えると、薬の相互作用を引き越こす可能性も高くなります。ですから高齢者の薬の管理は特に注意が必要です。なるべく医師や薬剤師に相談してください。

Q、子供が薬を飲む時の注意点は?

A.必ず小児の用法が書かれているものを選んでください。

【解説】大人用の量しか書かれていない薬を加減して子供に与えることは絶対にしないでください。大人用の薬の中には、子供には絶対に与えてはいけないものもあり、与えてしまった場合、重い病気にかかることもあるのです。子供は、薬を代謝・排泄する肝臓や腎臓が未熟なので、薬の取り扱いは大人以上に注意が必要です。副作用が起こった場合も、うまく訴えることができないかもしれません。薬を与えた後はこまめに様子を見るようにしましょう。

Q、よく耳にする「ジェネリック医薬品」って何?

A.新薬(先発医薬品)と同じ効果で、より価格の安い薬のことです。

【解説】新薬(先発医薬品)の開発には数百億という莫大な費用と時間がかかります。そのため、開発された後は特許に守られ、開発したメーカーが独占的に製造・販売することができます。ですが、20~25年間の特許期間が切れると、他のメーカーも同じ効果の薬を製造することができるようになります。このように効き目や安全性が特許期間を経て確認されたあと、発売される薬を「ジェネリック医薬品」とよびます。価格も国が新薬の価格の2~8割と定めているため、安いのです。

Q、授乳中だけど薬を飲んでも大丈夫?

A.一部の薬を除いて、ほとんど赤ちゃんに影響がないと言われています。

【解説】薬を飲むと、ほとんどの薬は母乳に入りますが、その量がごくわずかです。 抗がん剤、抗うつ剤、ホルモン剤などを除いては、母乳を通して赤ちゃんに害が 出る可能性は低いと考えられています。しかし、OTC医薬品を自己判断で使用するよりは、病院で受診し、授乳中であることを伝えた上で、処方された薬を使用することが一番安心でしょう。薬は飲まないに越したことはありません。まずは病気にかからないように健康管理をしっかりとすることが大切です。

Q、薬はどこに保管すればいいの?

A.直射日光を避け、湿気が少なく涼しいところで保管してください。

【解説】薬は高温・湿気・光に弱く、保存状態が悪いと変質しやすくなりなす。目薬やシロップ剤などは、雑菌が繁殖しやすいので冷蔵庫に保管しましょう。小さな子どもやお年寄りのいる家庭では、簡単に手に届くところに薬は置かないようにしてください。子供はお菓子と間違えて口にする可能性がありますし、お年寄りは小さな活字の説明書が読みづらく、誤って使用することがあります。 北側の部屋の押入れの下の方などに、乾燥剤を入れて保存しておくのが一番良いでしょう。

Q、薬の副作用ではどんな症状がでるの?

A.副作用の症状は、発熱、発疹、頭痛、腹痛、眠気、食欲不振など様々です。

【解説】薬を使用すると、まれに目的としている作用(主作用)以外の作用が働くことがあります。これを副作用といいます。薬を使用して、副作用と疑われる症状が出たら、直ちに使用を止め、医師や薬剤師に相談してください。特に副作用に注意が必要な人は、アレルギー体質の人、肝臓・腎臓の機能が弱い人、過去に薬で副作用を起こしたことがある人、乳幼児や高齢者などです。薬を使用する場合は、必ず説明書をよく読み、 どんな副作用があるのか把握しておくことが大切です。

Q、薬の形に違いがあるのはなぜ?

A.薬を飲みやすくしたり、効果を発揮しやすくするためです。

【解説】薬の形には、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、点眼剤、軟膏剤など、様々な種類があります。とても苦くて香りのきつい成分の場合、飲みやすくするためにカプセル剤や糖衣錠にしています。他にも、身体の中でゆっくり溶け、効果が長時間持続するように工夫されているものや、胃で溶けずに腸で溶けるようにコーティングされているものもあります。 このように薬は、成分やどんな効果を期待するかによって形が工夫されているのです。決して薬を早く効かせようとして、錠剤を噛み砕いたり、カプセル剤を開けて飲んだりしないでください。

Q、薬を水なしで飲んでも大丈夫?

A.薬を水なしで飲まないでください。(トローチ、舌下錠、チュアブル錠など、水なしで飲めるもの以外)

【解説】薬を水で飲むのは、薬を飲みやすくするためだと思っている人が多いようですが、それだけではありません。 水と一緒に飲むと、胃の中で水に溶け、吸収されやすくなるのです。ところが、水なしで飲むと、薬によっては溶けずにそのまま排出されることもあります。最悪の場合、食道の粘膜に薬が付着して食道炎になったり、粉薬が気管に入って肺炎を引き起こすこともあるのです。

Q、薬はどのくらい長持ちするの?

A.薬ごとに使用期限は違います

【解説】OTC医薬品は箱などに使用期限が記載されています。箱は開封すると捨ててしまいがちですが、必ず保管しておきましょう。使用期限は未開封の場合の期限です。 保管状態が悪ければ期限内でも変質してしまうこともあります。外観が変化していたら使用しないでください。開封したら、固形剤は6ヶ月、点眼剤は1ヶ月を目安にしましょう。(ただし粉薬など分包の使い残しは二日くらいで捨てること。)救急箱に薬をまとめて保管している場合、半年に一度は点検を行ってください。期限切れや変色しているものは破棄しましょう。

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